荘厳な響き (F組 パイパー森)
  

F組・大野 仁   

2003年10月4日(土) 15:00〜18:00 (〜21:00)

下北沢 Village Green にて 
 


森マニアのお二人
 「荘厳な響き」というのが適切かどうかは全く分かりませんが、森氏に敬意を表して題だけは立派にしてみました。
 さて、10月4日、早朝からML上で中年のおじ様方のメールが飛び交う中、下北沢の「緑の村」でパイパー森バグパイプライブが行われました。定刻の3時には、熱烈な森パイプファンの御婦人と青年、村長の米山氏、渡辺氏、斉藤氏、松村氏、三木氏(坊さんの方)、大野が集まりました。

パイパー森
 「じゃあ、時間なので一曲目をやりますか。」という全く緊張感のない森氏のことばで演奏が始まりました。楽器の調律をしていたかと思ったら、いつの間にか曲が始まっていたようです。(全部で7曲聴きましたが最後まで調律と始まりの区別はできませんでした。)MLや週刊新宿誌(紙?)上で「室内では聴く方も忍耐の要る音量」と釘を刺されていたので相当な覚悟をしていましたが、店内全体を揺るがすようなすさまじい響きです。あまりの迫力に一同が我を失っているうちに一曲目が終了しました。12分間の曲でしたが、あれほどの音量を自らが吐き出す空気によって奏でるわけですから、50歳に手が届こうかという我々の世代にとってはかなりな体力の消耗です。ここぞとばかりに繰り出される質問を「ちょ、ちょっと待って・・・」と制し、イスに倒れ込むように座った森氏の広い広いひろーい額には汗が光っていました。

解説中?
 ハイランドパイプは4本のパイプで音を出します。常に同じ音を出し続けるドローンと呼ばれるパイプが3本、メロディを出す指穴が空いたチャンターというパイプが1本です。動物の皮(森氏のは鹿の一種だそうです。名前も聞きましたが短期記憶の回路が破壊されているので忘れてしまいました。)で作った空気を蓄える袋に息を吹き込み、それを脇に抱えひじで押しながら途切れることなく音を出し続けます。蓄えた空気が音を出すので、息継ぎ中も音は出続けます。パイプ四本分の空気を送り続けるわけですから、演奏中は全力で泳いでいるようなものなのでしょう。

 さて、そんなことを解説してもらっているうちに森氏の体力も回復し2曲目です。今度は聴く側にも若干の余裕があります。興味津々でいろいろ観察をしました。演奏中の森氏は異様に姿勢がよくいつになく凛々しいこと。(森氏曰く「これほどいい姿勢で演奏する楽器はない」そうです。あれだけの音量を出すためには最高の姿勢が要求されるのでしょう。猫背の方にお薦めの楽器です。)リコーダーのように指を曲げて指先で穴を押さえず、指の腹というか第一関節の辺りで穴を押さえていること。息を吹き込むときには肘を緩め、息継ぎをするときに袋を押していること・・・。


アンバランスな夫妻

 4時を回る頃になると有馬女史(旧姓でごめんなさい。坊さんの方と区別がつきにくいもんだから・・・。以下、女性の方はすべて旧姓です。私の脳みそは新しいことに対応できないのです。)が到着。続いて西尾女史。彼女は地図の見方が分からず迷いはしたものの店に近づいてからはバグパイプの音を頼りにたどり着けたそうです。パイプの音は店内だけではなく下北沢の商店街に鳴り響いていたようです。近所の方々はいったい何事が始まったのかと思ったことでしょう。さらに名木田氏登場。なんと我々の世代にしては瑞々しい女性を従えているではありませんか!いい歳をしてにやけた顔で「へへ、うちの奥さん」と紹介していましたが、納得できないと思ったのは私だけでしょうか!?(6歳も年下なんだって!)名木田氏は奥様に信用がなく、「あやしげな店に行くのではないか?」という疑惑を確かめるべく奥様が着いていらしたのではないか、というのがW氏、S氏、N女史と共に出した結論です。


逝ってる?

 だいぶ脱線してしまったので話を元に戻しましょう。3曲目、4曲目と進むに連れ、森氏も乗ってきたようで、舞台の上で「無我の境地」に入り込んで演奏しているのが傍目にもわかりました。本人に聞くと「完全に行(逝)っちゃってる」そうで、一人恍惚の世界に旅立っていたようです。激しい有酸素運動の連続なわけですから、体中の血液中の酸素が入れ替わり、さぞ爽快だろうなと見ている誰もが感じたことでしょう。私は無性にカラオケで熱唱したくなりました。


歓談

 5曲目、6曲目となると「エンドルフィン(有名な脳内快感物質です)満タン状態」で快感に浸っている森氏の演奏を尊重しつつも、聴衆もそれぞれのテーブルでの会話に盛り上がりました。なんせあの音量の中で会話を成立させるのですから、我々もいったいどのくらいの声でしゃべっていたのやら・・・。とりあえず演奏予定の曲目は終了し、その後は米山村長が軽快な特殊アコーディオンで楽しませてくれました。


歩きながら

 演奏の合間にはビデオで本場のバグパイプの演奏が流されました。コスチュームを身にまとい大自然の澄んだ空気の中で奏でられるバグパイプの音色はまた一味違っていました。(森氏のスカート姿も見たかったのに・・・。)本来、障壁のないどこまでも音が伸びていける環境で演奏する楽器とのことで、「次回のライブは是非壮大な自然の中で」ということになりました。さすがにあの大迫力の演奏を聴いた後では誰も「三木氏のお寺(マンション)で」と言い出す人はいませんでした。今回、聴き損ねた人は、次回に期待してください。渡辺幹事長が、海岸でキャンプファイヤー、フォークダンスなどやりながら・・・という企画をしそうです。(幹事長と名木田氏はフォークダンスという言葉に過剰に反応し、「マイムマイムはだめ!オクラハマミキサーがいい。」と二人で盛り上がっていました。)


詰め寄る二人?

 6時ごろ(?)森女史、しばらくして相川女史が参上。予定していたメンバーは、これで勢ぞろいです。なんと相川女史と私は48年間で初めて言葉を交わしました。この夜、この店でそういう組み合わせがいくつかあったと思います。人の縁というのは不思議なものだなと改めて感じたりもしていました。全員がそろったところで、追加の一曲。何曲聴いてもこの迫力には圧倒されます。


笑顔

 その後はオフ会。9時ごろまで店を新宿高校でほぼ独占し、それぞれのテーブルに別れて会話に花を咲かせました。森女史と私は高尚な教育の話で盛り上がりましたが、中にはお下劣な話が炸裂していたテーブルもあったようです。


瞑想?

 というわけで「パイパー森、バグパイプライブ」は無事に終了しました。あの迫力ある音量、固定した複数の音に旋律が重なる奏法(?)、どの楽器とも違う独特の音色、参加した誰もが初めて生で聴き、感心し、感動したことと思います。また、いくら好きとはいえ、成人してからやり始めた楽器をあそこまで弾きこなす「パイパー森」の姿を誰もがうらやましいと思ったことでしょう。何かを成し遂げようとするかつての学友(古い!もう死語になってるかな?)の姿に勇気付けられたのは私だけではないでしょう。
 次回は、三木氏の「ありがたいお説教」だそうです。けがれた人生の垢を落とすいいチャンスかもしれません。ふるって参加しましょうね。有馬さん、煩悩にまみれた名木田君には招待状や案内状ではなく召集令状を出してください。
 と、成り行きでライブの記事を書くことになってしまいましたが、伝えるべきことを伝えられたかは全く自信がありません。森氏の演奏に合わせ格調高く書こうと試みましたが、いつの間にか長年書きなれた「学級通信」の乗りになってしまいました。ごめんなさい。ついでに、たびたびネタに使わせていただいた名木田君、何の恨みもありません。紙面を借りて謹んでお詫び申し上げます。若くて美しい奥様にも よ・ろ・し・く!

開催場所

 *みずほ銀行と富久眼科の間の道を入って正面の突き当たりのビルの2階です。
 緑のクマのステンドグラスが目印

 所在地
 東京都世田谷区北沢2-9-3
 三久ビル2F
 Tel&Fax:03-3467-8970

 営業時間
 
平日・土日祝祭日16:00〜23:00


 定休日:火曜

 


 
森 能文 君のホームページ

http://home.m00.itscom.net/library/
 

 

 

渡辺 康隆 君の写真

松村 秀典 君の写真