「色々なことを色々なところに書いたので、もう良いだろう」と思っていたら、まだありました。最
後の挨拶が(これってCDに載るの、それとも印刷名簿?)。渡辺がなんでこんなにまでして同窓会に思
い入れるか、「俺が一番達成感を得る」とか「渡辺を失うことは我々の新宿高校を失うこと」とまで言
ってしまうかはもう書きました。で、「全員集合」もちょっと忘れて、ここでは違うことを書きます。ま
ずはなんで代表幹事になったかです。
あまり知られていないのですが、渡辺は推薦で大学に入りました。とびきり成績が良かったわけで
はなく、でもそこそこだったので、「労せず大学へ入る」ことで推薦を選択しました。卒業の時です。各
クラスの幹事を決め(労せず大学に入ったのでD組の幹事に指名された)、その中から同窓会の代表幹事
を決める会議が、前中先生(確か?)の召集でありました。推薦が決まってからは、遊び放題だったので、
事もあろうにその会をさぼりました。その時は欠席裁判で渡辺が代表幹事に指名されました。その後、
前中先生から例の調子でこっぴどく怒られ、「みんなのために少しは苦労をしろ」と命令されたわけ
です。以来30年、この前中先生の命令を忠実に守り代表幹事を続けています。
ここでもう一人登場してもらうのが、佐藤喜一先生。佐藤先生にとって渡辺はなんでも言うことを
聞く可愛い手下(舎弟)と思われているのか、何かと先生から同窓会がらみの注文が来ます。別に担任
だった訳でもなく(3年の時に古文を習っただけ)、たまたま同窓会の代表幹事だからなのかも良く判
らないまま、断る理由も特にないので、大体は注文通りになります。これがまた30年続いています。
お二人の先生のお陰で渡辺は代表幹事を続けているのですが、30年も続けるとだいぶスタンスが変わ
ってきます。最初はそれこそ「前中先生の命令だからやむなし」と思ってました。ところが歳を経る毎
に心構えが変わり、皆さんのために「同期の仲間って、こんなに素敵な素晴らしい」ことをオーガナイズす
ることが楽しくなり、「こんなことをやらせてもらい、なんて俺は恵まれているんだ」と思える程にな
ってきました。
こんなこと言ってる渡辺にとって代表幹事はまさに天職です。命続く限りは幹事を続けます。そし
てまたしつこく言います。「全員集合」を実現するまでは絶対死ねない終身幹事を続けます。
さて、今回のProject30いくつかの企画もののうち目玉が二つ、一つは卒業30周年記念パーティーともう
一つがCD製作です。そのCDの中核は皆さんからの返信葉書のコメントと参加者の写真です。「全員集合」
にこだわる渡辺の「とにかく誰もが参加した形」の実証でもあります。これを実現するには(これだけ
じゃない全てが)大変な苦労があり、特にCD担当の久保田・土橋は並大抵の努力ではありませんでし
た。その努力もやっと報われ、こうして完成したCDを皆さんのところへ送れることとなりました。ま
ずは我等幹事の力作、CDをとくとご覧あれ。
さて話を戻して、目玉の中核はコメントと写真です。まずは返信葉書のコメントから。皆さんからの返信葉
書の宛先は渡辺です。葉書が来たら内容をチェック、データベース化、葉書のスキャニングとこれが一連の仕事です。
4月半ばからパーティー当日までこれが毎朝の日課になりました。で、誰よりも先に皆さんからのコメントを
読める訳ですが、これが実に嬉しい、楽しい、やりがいを感じる瞬間でした。書いてくれたコメントには、
CDに載るとわかってそれなりのプレッシャーを感じていることがありありと判るのがあったり、参加で
きない後ろめたさを感じさせるのがあったりです。いつの頃からか、「一番素敵なコメントをくれた人を
MVPとして表彰しよう」と思うようになりました。やっぱりみんなも昔の仲間に会いたいんだ。その
気持ちを何らかの言い方で表現してくれてる。だからこそみんなのコメントを載せる。人によってはただ
参加・不参加、CD希望・何もいらないに○だけ付けて、あと何も書いてない、スキャンしようが無い葉書も
ありました。そういうシャイな人も居るんですね。まあ、そんなことがあって、結果MVPはD奥村(依田)
に決めました。理由は、「CDに載ると思うとすぐには返事を書けなかった。でも、こちらの意を介して
くれ、思い切って書いてくれた。」です。
MVP表彰するからにはパーティー出席者であることが前提ですが、実は参加できない人のコメントに素敵
な素晴らしいコメントが多く、渡辺をころっとさせちゃうのも多くありました。一人はA松林(山田)で、
彼女はアメリカ留学のため留年し、1年上から落ちてきたそうで、(そんなのが居ることはほとんど誰も知
らなかった)その彼女の素敵なコメント。「そんな私までも全員集合でくくってくれてありがとう。」これ
はやられました。もう一人がE岩本です。何が何でも出席したいのだけど、残念ながらどうしても欠席
せざるを得ない。とあってから、「35周年は絶対参加しますので、案内を下さい。幹事の皆さんのご苦
労に感謝し、30周年の盛会を祈っております。」
次が写真です。これがまたプレッシャーで、特に女性は「一人で撮るなんて恥ずかしい、イヤだ」となります。
渡辺もこれはちょっとやりすぎたかなと思い、やや反省してました。ところが写った写真を見ると皆
さん本当にいい顔してる。やっぱり強制的に写真を撮ることは、全然間違いでは無かった、これまた
大正解。それどころか、MVPの向こうを張って、何か表彰しないと「片手落ち」だ、と思いました。そこ
で、Visual KingとVisual Queenを表彰します。KingはC中村で、QueenはF伊沢(諸橋)です。二人とも極
めていい顔で写っていることが表彰理由です。ちょっと捻るとH井上は、昔のあの何とも言えない暗
いdeepな雰囲気そのままで、A龍はいかにもキザなあのままです。そういうちょっと捻った見方でもCD
の写真は見物です。
さて、今回の出席者は149人でした。過去の22年、25年の時とほぼ同様の結果です。この辺りが良いと
ころなのか、あるいは限界かも知れません。でも、渡辺のこだわり「全員集合」はそんなことは見向き
もせず、そんな数字では到底満足せず、究極の目標を目指して今後も更に続けます。返信葉書にコメント
を書く、参加したからには写真に写る。せめてこれが実現されなければ、「全員集合」は程遠い、と今回
痛感しました。で、一つkeyを見つけました。「ちょっとした勇気」です。
コメントがCDに載るなんて恥ずかしい、一人ずつ写真を撮るなんて恥ずかしい。どうしてもそう思っ
ちゃうものですが、そこで「ちょっとした勇気」があれば、恥ずかしいを遙かに超えた楽しみが仲間と
共有できるんですね。案内が行ってるんだから、同期会をやることを知らないとは言わせない。昔の
仲間と会いたいと誰でも思うはず。でも何か引っ掛かりがあって出られない。そこでこの「ちょっと
した勇気」があればこの引っ掛かりを取り去って、「今度の同期会に参加しよう」になってくれます。
昔の仲間に会えばこの引っ掛かりなんてなくなるし、みんな同じようになんかの引っ掛かり(こんな
ご時世です、もう良い歳になりました…)を持ってる。そんなところを共有し(あるいは払拭し)、分か
ち合えるのが仲間なんだ、いや昔の仲間だからこそ共有できるんだ。幹事の我々はこれを口酸っぱく
言ってるんだけど、「馬を水辺に連れてっても、水を飲むのは馬なんだ」、最後は本人の思いなんです。
幹事の役目って、水辺には連れて行く、あとはそこでちょっと背中を押してあげるだけなんですです
ね。そのための具体的ツールとしてホームペイジ、メイリングリストを設定しました。折角のネットワークです、常に更新を
心がけ、オフ会を忠実に実施しましょう。
あと一つ、これだけは言っておきたいのが幹事の皆さんへのお礼です。特にCDはC土橋とA久保田
の超人的な頑張りで出来上がりました。勿論二人以外もみんな頑張ってくれました。でも、MVPとか
Visual大賞とか表彰はしません。それは渡辺の同窓会フェチ病がうつってしまった(SARS程の感染力は
無いけど、一旦かかると不治の病)と思うからです。きっと幹事の皆さんは、何とも言えない、何もの
にも代え難い達成感を味わっていてくれていて、表彰なんかよりずっと満足してくれていると判断
しています。参加してくれた皆さんに、コメントをくれた皆さんに、「どうもありがとう」と言ってるに違
いありません。でも、幹事の皆さんにはちゃんとお礼は言わないと…、どうも本当にありがとう。
最後にお詫びを。皆さんからの返信葉書の一部(いや大半)100通余りを無くしてしまいました。幹
事会みんなで見てその後、それまでに来た葉書をひとまとめにした束そのものです。何せ住所、氏名、
電話番号、携帯番号、e-mailアドレスまで書いてあるプライバシーの塊のような葉書の束です。悪用されたら
大変です。ただ・ただ謝るだけです。大変申し訳なかった、伏してお詫び申し上げます。
では本当にこれが最後です。渡辺のこだわり、究極の目標「全員集合」の到達点。単純には「同期の仲
間全員に声をかけ、その全員が一同に会す。」これです。もう少し現実的なところでは、参加したいの
だけど、どうしても都合の付かない人もいるけど、そこはちゃんとその旨コメントがある。こんなところ
ですか。そのためには皆さんにもう少しだけ「ちょっとした勇気」をあげられるように、「今度こそは
参加しよう」と思ってもらえるように、幹事は努力します。次回は2008年、35周年、今度こそ「全員集
合」です。
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新25回生 同期会幹事
A 久保田兼士
B 久木元喜昭
相川 玲子
C 粟屋 光弘
土橋 英三
斎藤 成
D 斎藤 雅彦
渡辺 康隆
森澤 有子
E 横田 香苗
F 鈴木 裕太
三木 真理
橘川 真知
G 木多 浩子
H 湯川 亮子
写真協力:27回生 森岡 成憲
28回生 伊藤 真
東京都立新宿高等学校 新25回同期会
卒業30周年記念誌----合言葉は全員集合
2003年7月5日 発行
発行人:都立新宿高等学校新25回幹事会
〒151-0051 渋谷区千駄ヶ谷6−2−1
電話 03−3354−7411
http://www.chouyou25.jp/
印刷・西武写真印刷
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