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体育科・幸田 操先生
 

      セピア色になりかけた写真に再び色を塗っていくような今回の企画は、さまざまな場面を断片
    的に思い出すことになった。以下の3つを書いてみた。
      @ 修学旅行の夜(真夜中)、"大変です"というあわてた声にとんで行ってみると、生徒の
    一人が急性アルコール中毒状態になっていた。医者へ連れて行くかどうかでひと悶着あったが意
    識もあり、応答もあったので、処置を施して夜明けを待った。命に別状はなかったが冷や汗もの
    だった。
      A久能山への遠足の際、遅刻した生徒を何人か連れて電車で皆(バス)の後を追いかけた。東
    照宮の長い階段にたどりつき、下の海岸を見ると大勢が遊んでいるのが小さく見えた。合流出来
    て安心したすぐあと、S君が道路を横断中に、車(軽トラック)と接触してしまった。すぐ近く
    の病院へ連れて行って応急処置をして帰ったが、後日、事故証明書を取りに行くことになり、弁
    護士と、クラスの生徒二人を連れ、現場検証のため久能山の下へまた行った。それなりにとても
    気を遣った。そのためか、警察の帰りに食べた焼魚とのりの定食がおいしかった。
      B運動部の顧問が変わったりすると生徒との間に違和感が生じ、部活をやめる、やめないとい
    う問題が起こることがよくある。Y君がバスケット部長だった時、体育の着任したてのM先生と
    のやりとりをそばで聞いていたことがあった。突然M先生の強裂な平手打ちが体格のいいY君の
    頬に届き、イスからぶっ飛んだ。その後Y君は部活をやめた。Y君は部活をやめない方がよかっ
    たと思う。
    
      このようなことをあげていくと、きりがなく、あれも・これも思い出されてくる。40代にな
    って、高校生の頃の自分を振り返る時、「あんなこと、よく出来たなあ」と思うことが必ず2つ
    3つはあるに違いない。今では時効ともいえる若気のいたりでということが。
    そうそうこんなこともありました。学期に一度許可されていた(慣例といったほうがよい)H
    R時の御苑散歩では、机上ではできない「目でみる性教育」が学べたのではないかと思う。私も
    勉強になったのだから…。まあ、毎日が祭りのようだった!!
    水曜日の職員会議が終った後は、ゴールデン街や、学校を出たすぐの(今は道路)千鳥街でよ
    く憂さをはらした。みちのくという店ではじめて「ししゃも」を食べたっけ。
      本当に、いろいろな場面が、芋づる式に思い出されてくる。またの機会にして、この辺で終り
    ます。