週┃刊┃ 第10号 ━┛━┛━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ ○○■○○○○○■■○○○○○○○■○○○○ 2003.9.24発行 ┃ ■■■■■○○■○○○○■■■■■■■■■■ ┃ ○■○■○○■○○○○○■○■○■■■■○■ ┃ ■■■■■○■■■■○○○○■○○○■○○○ ┃ ○○■○○○■○■○○○○■■○■■■■■○ ┃ ■■■■■○■○■○○○■○■○■○○○■○ ┃ ○■■■○○■○■○○○○○■○■■■■■○ ┃ ■○■○■○■○■○○○○○■○■○○○■○ ┃ ○○■○○■○○■○○○○○■○■■■■■○ http://www.chouyou25.jp/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□□ □■ ■            ニ ュ ー ス □■ □□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□□ ◆現プール取り壊し記念 9.13水泳部のOB現役対抗戦  A組・久保田兼士(元 水泳部・現 朝陽の館の主) -----------------------------------------------------------  九月十三日の土曜日、水泳部のOB現役対抗戦が行なわれました。校舎の建て替えが進んでいることは既にご存知だと思いますが、プールもこれに伴い今秋には取り壊されます。今のプールが完成したときには我々は既に卒業していたため、私自身はさほどの思い入れは無いのですが、かつて練習に励んだプールの見収めにと例年より多くの人が集まり、参加者は旧17回の先輩を筆頭に50余名に上りました。  競技の主役は卒業したての若いOB達ですが中年スイマーの活躍も目立ちました。特筆すべきは競技に参加した最高齢(新18回)の先輩で、100m自由形で1分8秒、50mバタフライで36秒はお見事でした。この先輩、今年のマスターズ選手権で全国五位だったとか。  競技に参加した二番目の高齢者は私だったのですが、メドレーリレーに出てチームの足を引っ張ったり、50m平泳ぎでは同期会でカメラマンを務めてくれた伊藤真君と同じ組で泳ぎ、体半分引き離されて惜敗するしで散々でした。  記録的には水泳を始めた中学一年の頃より少し良いだけ。本気で泳いだのは全部合わせても200m足らずだったのに二日後に襲ってきた猛烈な筋肉痛。日頃の運動不足を痛感させられました。  新しいプールは校舎の屋上に造られます。完成は二年先。それまでに腹の贅肉削ぎ落として伊藤真にリベンジし、石の家で餃子を食らいつつ美味いビールを飲むのだ。  写真数枚をChouyou25別館に掲載しています。よければこちらも覗いてやって下さい。 http://homepage3.nifty.com/chouyou25/ □□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□□ □■ ■           コ  ラ  ム □■ □□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□□ 【寺院から】 ●お彼岸の話(PartU)    F組  三木 悟(真宗大谷派 高明寺住職) お浄土はなんで西にあるの? 前回の話の中で、中国の善導(ぜんどう)というお坊さんが、太陽が真西に沈む春分・秋分の二つの時に、西方の極楽浄土を想い浮かべてみなさいと勧めてくださっているというお話をしました。 お浄土といえば何でも西というわけではありません。 仏さまの国をお浄土といいますが、お浄土といってもいろいろな浄土があります。たとえば薬師如来の浄土は東にあるといいます。西にあるといわれるお浄土の代表が極楽浄土で、ここは阿弥陀如来という仏さまの国です。 どうして阿弥陀如来のお浄土は西にあるのか? 西というのは、太陽が沈む方角です。太陽は東からのぼり、一日が始まる。そして西に沈んで一日が終わる。朝起きて歯を磨いて朝食は採ったり採らなかったりしながら、会社へ行ったり、学校へ行ったり、あるいは部屋の掃除をしたり買物をしたり……といった忙しい一日が始まる。人生も同じです。おぎゃあと産まれて、成長して、家庭をもち、やがて頭の毛も白くなったり淋しくなったりしながら、定年退職の時をむかえ、子どもも結婚して、おじいちゃんおばあちゃんになる。そして最後はこの世を去っていく。 ですから東は、忙しい人生──現世をあらわし、迷いの此岸をあらわす。薬師如来というのは、この世で病気をしたり貧乏になったりしたときに、薬や食べ物や衣服を与えてくださる。そのことを通して、つまり現世の苦しみを癒す慈悲の心で彼岸へ導いてくださる。 西というのは、一日の終わりであると同時に、人生の終わり。「わたしの人生って何?」と考えずにおれない時を、西という方角で象徴するんでしょう。 西に沈んでいく夕日で、ぼくがいつも想いうかべるのはミレーの「晩鐘」という絵です。有名な絵だから「ああ、あれか」と思ってくれる人もたくさんいると思います。農家の人がふたり夫婦なのでしょう、一日の野良仕事を終えて、夕焼けの空を背に立ったまま両掌を合わせ頭を垂れている。朝早く野良に出て夕暮れまで一生懸命はたらいた。そうしてまた今日も一日が無事に終わることを、キリスト教でしょうから、神様に感謝している。 私たちの人生も、それぞれいろんなことがあったはずです。楽しいこともあったし、悲しいこともあった。辛いこともあったし、思いどおりにならないこともいっぱいあった。あんなこともあった、こんなこともあった、いろんなことがあったけれども、それでも最後は「私はこの世に生まれてきて嬉しかった。神様ありがとうございます」と感謝して死にたい。 人生をまるごと尋ねてみると、誰もがほんとうは、そう願っているのではないでしょうか?感謝をささげる時は、やっぱり神様とか仏さまとかに、掌を合わせたり頭をさげたりする。自然にそうなる。不思議です。 ぼくたちがたとえどんな人生であっても、自分の人生をまるごと感謝して受け取れるとしたら、それは神様や仏さまのはたらきでしょう。ぼくたちの自分の力ではとてもそんな風になれません。だから、もしぼくたちの中に感謝したり、掌を合わせたり頭を下げたりせずにおれない心が生まれてきたとしたら、それはもうぼくたちの心というより、神様がくださった心、仏さまからたまわった心ということになるでしょう。 神様とか仏さまとかいうのは、ぼくたちの中に人生に感謝せずにおれない心、頭を下げずにおれない心が生まれてきた時、そこに見出されてくるはたらきの名前なのだと思います。 「春分の日  自然をたたえ、生物をいつくしむ」 「秋分の日  祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」 という「国民の祝日に関する法律」のことばは、よく考えてみるととても中身のある言葉ですね。生まれてきたいのちをよろこび、先立って生まれ死んでいった祖先の姿にいのちの意味を尋ねる。そこにいのちへの敬いと、慈しみの心を思い出しなさいと勧めてくださる「お彼岸」の心を、よくあらわしているような気がします。 春と秋の太陽が真西に沈む時に西方の阿弥陀仏の国を想いなさいという善導さんの教えは、地平線の彼方水平線の彼方へ没していく夕日の荘厳な景色を真っすぐに見つめて、いつかは死んでいく人のいのちから目を逸らすな。「たまには人生をまるごと尋ねてみてみ」というお勧めです。 仮にそうして自分の人生をまるごと尋ねてみたとして、じゃあ本当にまるごと感謝できるか?というと………なっかなかできません。ならばどうしたら感謝できるのか?どうしたら「わたしはこの世に生まれてきてよかった」と言えるのか。生まれてきたいのちがみんな「生まれてきてよかった」といえる世界はどこにあるのか。 阿弥陀如来という仏さまは、それを教えてくださる仏さまだそうです。その智慧と力を与えてくださる仏さま。だから西方にいらっしゃる。「教えてください阿弥陀さま」と掌を合わせる。感謝できる人もできない人も、共に掌を合わせて、「教えてください阿弥陀さま」と掌を合わせる。 そして、生まれてきたいのち、先立って生まれ死んでいった祖先をしのぶ心を通じて、忘れていたいのちへの敬いと、慈しみの心を思い出す。 お彼岸にはお墓参りをするということが、日本人の生活に根づいています。そこにはこんな願いがこめられていたんですね。 お墓参りも大切ですが、大事なのはそのことを通して、仏さまに掌を合わせるということです。ご縁のあるお寺があればぜひお寺参りをして、ご本堂の御本尊に掌を合わせてみてください。お家に仏壇のある方は、お仏壇の中の御本尊に。お寺もお仏壇もない人はお墓の前で。お墓参りにいく機会もない人はどこででも、「俺の人生ってなんだ???」「あたしの人生ってなに???」って尋ねてみてみ。 と、夕日の彼方の仏さまが勧めてくださっているのだそうですよ。 バックナンバーをご覧になられたい方は、 http://www.chouyou25.jp/shukan-shinjuku/ より、見ることができます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ では、また来週! 感想などは、 henshu@chouyou25.jp 迄お送り下さい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◎◎◎◎◎ 「週刊新宿」(毎週一回発行予定) ◎◎◎◎◎ 発行元:朝陽同窓会新25回同期会 ◎◎◎◎◎ 発行人:25回代表幹事 渡辺康隆 ◎◎◎◎◎ 編集長:斎藤 成  ◎◎◎◎◎ 編集:斎藤 成、渡辺 康隆 ◎◎◎◎◎ 編集技術:土橋 英三 ◎◎◎◎◎ WebSite:http://www.chouyou25.jp/ ◎◎◎◎◎ お問い合わせ:henshu@chouyou25.jp ◎◎◎◎◎ (C)2003 Chouyou25 All Rights Reserved 無断転載禁止 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━