週┃刊┃ 第13号 ━┛━┛━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ ○○■○○○○○■■○○○○○○○■○○○○ 2003.10.15発行 ┃ ■■■■■○○■○○○○■■■■■■■■■■ ┃ ○■○■○○■○○○○○■○■○■■■■○■ ┃ ■■■■■○■■■■○○○○■○○○■○○○ ┃ ○○■○○○■○■○○○○■■○■■■■■○ ┃ ■■■■■○■○■○○○■○■○■○○○■○ ┃ ○■■■○○■○■○○○○○■○■■■■■○ ┃ ■○■○■○■○■○○○○○■○■○○○■○ ┃ ○○■○○■○○■○○○○○■○■■■■■○ http://www.chouyou25.jp/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□□ □■ ■            ニ ュ ー ス □■ □□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□□ ◆川又君、「不登校問題」で10.19に盛岡で講演会 ピースフル・はぐれ雲のご存知C組・川又君が『子どもの世界を考えるキャラバン隊』の活動で10月19日(日)午前9時30分から岩手県盛岡市のサンセール盛岡(盛岡市志家町1-10 電話019-651-3322)で不登校、ひきこもりをめぐって社会的自立をめざす講演とシンポジウムを開催します。(今回で26回目、次回は札幌を予定) 川又君が基調発言を行い、児童精神科医・河合洋先生の講演、午後は岩手日報社の論説委員がコディネーターを務め、山形、岩手のパネリストらによるパネルディスカッションが予定されています。定員150名、参加費2,000円 参加ご希望の方は、主催の「青少年 創・生 連絡協議会」代表・川又君まで 電話 076‐467−0969 11月5日には新宿・牛込柳町で例会も この日は、川又君の「青少年 創・生 連絡協議会」の例会で上京するようで、不登校、ひきこもりに関心のある方ならどなたでも参加していいとのこと。 11月5日(水)午後5時30分から 会場=新"浪漫亭" 新宿区市谷柳町1番地 電話03‐3266‐0877 大江戸線「牛込柳町」下車すぐ 柳町病院前 □□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□□ □■ ■           コ  ラ  ム □■ □□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□□ 【投 書】 都立高校生が企業で「単位」取得 -デュアルシステムにモノ申す- C組・斎藤成(東京都中央職業能力開発推進協議会委員) 級友諸氏のお子さん方に中高生も多くいらっしゃると思う。また中高校の先生方も多い。 平成16年度から東京都では大田地区単位制工業高校(仮称)を開校する。新宿高校も単位制高校として生まれ変わっている。「単位制」は教育改革の一環であり、工業高校での職業教育の新しい形態であり、産業教育審議会・中小企業振興対策審議会の答申によるものとして「東京版デュアルシステム」をスタートさせようというものである。 その背景には、@若者の働くことへの関心の低下、卒業後の無業者の増加、A若者のモノつくり離れの進行、B企業の求める人材のミスマッチ、C技術・技能の継承、D新しい産業分野(IT)における技術者育成…といった課題をデュアルシステムの導入によって解消しようというもの。そうした基本コンセプトに異議を唱えるものではない。 しかし、私たちはその実施に向けた準備の不足と受け入れる企業側の体制の不備、デュアルシステムそのものの社会的認知の欠如を非常に心配するものである。 というのも、このシステムの目玉が企業に生徒を預け、そこで「働かせる」ことで授業の『単位』を取得させ、あわよくば企業に生徒たちに「賃金」も支払ってくれというもの。 この高校は1学級30名を「昼間定時制課程」という括りでデュアルシステムの扱いとする。他に全日制では自動車工学科、プロダクトデザイン科、電気、機械工学科等が予定されている。 昨年度の東京都中小企業振興対策審議会での審議の中で、またパブリックコメントでも指摘させてもらった。先般開かれた中央職業能力開発推進協議会でもその「危うさ」を訴え、業界としても今月になって都知事、都議会各党にも懸念を表明している。 何故か? その理由は多くを語らずとも皆さんにはご理解願えると思うが、私の主張は「産業界にこのシステムを受け入れる土壌が今はない。当該業界との刷り合わせが全くできていない。15〜16歳の高校生に一生を託す職業選択の意識があるか? さらに東京版デュアルシステムというからにはモデルがある訳でそれはドイツの制度である。しかし、ドイツにはデュアルシステムの延長線上に永年培ったマイスター制度がある。ところが日本では形骸化してしまった技能士制度しかなく、それも社会的認知度は極めて低い。単位制高校を先行させ、産業界とのコンセンサス、諸制度の充実なくして開校することは失速の感が否めない。そして何より心配なことは入学してくる生徒諸君が、このような事情を知らないまま企業に送り出されることである。」 工業高校の現実を私は熟知していないが(C組・渡部君は3年前まで都立の工業高校で教鞭を取っていたので後日ご意見を伺いたい所)、企業に丸投げで生徒を送り出してしまうことが『学校教育』と言えるのだろうか? 現状ですでに実施しているインターンシップ(短期の職業体験)の範囲がせいぜいの所と解釈している。確かに現状の高校の授業(保有設備の貧弱さ、技術面の教師の力量等)では、いっそのこと企業に預けてしまった方が手っ取り早いという考えもあるかもしれない。それでも「教育」と現実の「生産活動」とは相反するものではないだろうか? ましてや試行期間なしで、本番に突入する東京都教育庁のヤリ方に不安を覚えるのは我々のみならず、相談に与っている技術専門校(旧・職業訓練校)の関係者にも多い。 大企業であれば新人教育のカリキュラムは整っており、「預けて安心」かもしれないが、それでは、「高校」に通わせる意味があるだろうか? また中小企業であれば、預かる現役高校生を担当する社員の気配りは大変なものが予想される。さらにその子たちが自社に就職してくれないとなれば、一体何のために預かるのか、疑問と戸惑いは隠せない。 私自身、10数年間、業界の委員として技術専門校のあり方、在職者訓練、卒業生の受け入れに苦心してきたが、今回のデュアルシステムには納得がいかない。とは言っても、これから現役高校生が企業に入ってくることを産業界も厳粛に受け止め、対応を考えなければならない。学校側も企業側も生徒諸君も初めての経験となる。一旦、受け入れれば企業の責任となる訳で、今後、企業・業界の努力と父母の理解そして社会的にこうしたシステムを軌道に乗せていく創意工夫が求められよう。いずれにせよ、産学公の連携と共に、学校教育というものを捉えなおさなければならい時だ。 以上、〔週刊新宿〕の話題にそぐわないことは承知しているが、中高生を子に持つ親御さん達、学校の先生方に中小企業者としての心配と危惧をお知らせしたかった。 中高校の先生方のご意見をお待ちしたい。 バックナンバーをご覧になられたい方は、 http://www.chouyou25.jp/shukan-shinjuku/ より、見ることができます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ では、また来週! 感想などは、 henshu@chouyou25.jp 迄お送り下さい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◎◎◎◎◎ 「週刊新宿」(毎週一回発行予定) ◎◎◎◎◎ 発行元:朝陽同窓会新25回同期会 ◎◎◎◎◎ 発行人:25回代表幹事 渡辺康隆 ◎◎◎◎◎ 編集長:斎藤 成 ◎◎◎◎◎ 編集:斎藤 成、渡辺 康隆 ◎◎◎◎◎ 編集技術:土橋 英三 ◎◎◎◎◎ WebSite:http://www.chouyou25.jp/ ◎◎◎◎◎ お問い合わせ:henshu@chouyou25.jp ◎◎◎◎◎ (C)2003 Chouyou25 All Rights Reserved 無断転載禁止 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━