週┃刊┃ 第39号 ━┛━┛━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ ○○■○○○○○■■○○○○○○○■○○○○ 2004.9.1発行 ┃ ■■■■■○○■○○○○■■■■■■■■■■ ┃ ○■○■○○■○○○○○■○■○■■■■○■ ┃ ■■■■■○■■■■○○○○■○○○■○○○ ┃ ○○■○○○■○■○○○○■■○■■■■■○ ┃ ■■■■■○■○■○○○■○■○■○○○■○ ┃ ○■■■○○■○■○○○○○■○■■■■■○ ┃ ■○■○■○■○■○○○○○■○■○○○■○ ┃ ○○■○○■○○■○○○○○■○■■■■■○ http://www.chouyou25.jp/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□□ □■ ■     連載 アフガニスタン・レポート(その一) □■ □□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□□ ◆アフガニスタン・レポート(その一) A組・久保田 兼士 五月終わりから七月にかけての七週間ほど、地雷探査機と地雷除去機の現地試験でアフガニスタンに行ってきました。治安の問題から首都カブールとその近郊しか行くことが出来ませんでしたが、現地で見聞きしたことをレポートします。 一、アフガニスタンってどんな国  アフガニスタンは、パキスタン、イラン、タジキスタン、ウズベキスタン、中国等と国境を接する国で、面積は652,225平方キロメートル(日本の約1.7倍)、人口は公称2,510万人の多民族国家です。  東西交通の要所にあるため、古くはアレキサンダー大王やチンギス・ハーンなどに侵略を許し、近代に入っても他民族による支配が続いていました。1747年ドゥラーニー王朝が成立し一旦は独立しますが、バラクザイ王朝(1826〜1973年)下の1880年、英国の保護領となります。  1919年、再独立を達成し1973年7月共和制に移行します。1978年4月軍部クーデターにより人民民主党政権が成立しましたが、この人民民主党政権を支援するという名目で1979年12月ソ連が軍事介入しカルマル政権成立させます。  1986年5月ナジブラが書記長に就任。1989年2月ジュネーブ合意に基づき、駐留ソ連軍の撤退完了すると1992年4月にはムジャヒディーン・ゲリラ勢力の軍事攻勢によりナジブラ政権が崩壊し、ムジャヒディーン政権が成立します。ただ、ムジャヒディーン政権は各派の連立政権で、結局は派閥間の主導権争いにより内戦状態が継続してします。  1994年頃から、イスラムへの回帰を訴えるタリバーンが勢力を伸ばし、1996年9月に首都カブールを制圧、1999年までには国土の9割を支配するに到りました。  タリバーンの躍進により統一されたかに見えたアフガニスタンですが、2001年10月より米国同時多発テロ事件を機とする米・英等によるアル・カーイダ及びタリバーンに対する軍事行事が行われ、同年12月には北部同盟等がタリバーン支配地域を奪還します。アフガニスタン各派の代表は今後の和平プロセスに関する合意を達成し(ボン合意)、2002年6月にはこの合意に基づき緊急ロヤ・ジェルガが開催され、カルザイ暫定政権議長を大統領とする移行政権が成立しました。しかし、政権成立後二年経った今年6月でも、カルザイ政権の主権の及ぶ範囲は首都カブール周辺の一部地域だけで、他は各派閥が実質上統治しています。  今年の10月9日、大統領選挙が行われ、正式な大統領が選任されることになっていますが、アル・カーイダが実力で阻止する旨の声明を出しています。事実、選挙管理委員が殺害されたり、選挙人登録をしただけで襲われたりする事件が発生しています。日本の戦国時代の状況が今も続いているような国です。 二、アフガニスタンの地雷  アフガニスタンは20年以上も内戦状態にあり、多くの対人地雷が埋設されています。その総数は1997年に国連の地雷対策センターが行った調査では一千万個といわれています。正確な数は誰にも分かりませんが、地球上で最も多くの地雷が埋設されている国であることには間違いありません。また、地雷だけではなく爆弾や砲弾などの不発弾も相当数が残されています。  その後米英の軍事行動に伴いさらに多くの地雷が埋設され、また不発弾も倍増しています。1997年の国連の調査では、地雷や不発弾に汚染された地域の特定が行われましたが、米英の空爆により広がった汚染地域の再調査は去年になってやっと始まり、今年度中には終わる予定になっていますが、米国はいまだに空爆を行っている状況で汚染地域の特定は難航しています。  アフガニスタン全土では、地雷や不発弾による犠牲者が月に150〜300人発生しています。対人地雷の被害も多いのですが、不発弾の被害もバカになりません。ここ数年は被害者の半数が米軍によりばら撒かれたクラスター爆弾の不発弾によるものといわれています。  地雷や不発弾の除去はソ連軍撤退後の1989年より行われていましたが、2001年の米英の軍事活動で地雷除去団体が空爆されたり、この混乱の最中に地雷除去用の機材が略奪されたりして、一時中断してしまいました。2002年に日本などの資金援助を受けて再開しています。  国連を中心に内外の十ほどの団体が、現在アフガニスタンの地雷問題の解決に当たっています。今の計画では、2007年までに幹線道路や空港などの重点地域(全地雷原の10%にも満たない面積ですが)を終了させ、残りの地域も2012年までに完了することになっていますが、計画は遅れに遅れていて、地雷除去団体の職員の中には「まだ数百年はかかる」と言う者も少なくありません。 三、日本国政府の取り組み  日本は対人地雷禁止条約を批准しています。批准当時の故小渕首相は対人地雷廃絶に熱心で、以後カンボジア、ベトナム、アフガニスタンなどの地雷被埋設国各国に地雷除去の資金援助や技術協力を行っています。  アフガニスタンの地雷問題解決のためにも多くの活動を行っていて、世界中で最も多くの援助資金をアフガニスタンに提供しています。その中の一つに、「アフガニスタン向け地雷探査機・地雷除去機の開発」という題目の技術開発無償援助があります。分かり易く言えば、日本国政府が資金を出して、アフガニスタンで使用できる地雷探知機や地雷除去機を開発するという支援事業です。今回、私がアフガニスタンに行くことになったのも、この技術開発無償に基づき開発した機材の現地試験を行うためのものでした。  正直なところ、技術開発無償には疑問に感じる点も多々ありますが、政府の取り組みとして対人地雷には前向きであることは評価できると思います。  今回はアフガニスタン・レポートの初回ということで堅い話になりました。次回からは柔らかい話(斎藤編集長の許可が出ればの話ですが)も交えて普段接することの少ないアフガニスタンの現状をレポートしたいと思います。  ≪つづく≫ □□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□□ □■ ■  現校舎お別れ会記念 『朝陽時報』復刊! 12月26日に発行    □■ □□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□□ ◆現校舎お別れ会記念 『朝陽時報』復刊企画 C組・斎藤成 12月26日(日)午後、現校舎お別れ会が行なわれます。9月18日に幹事会を行い、企画が固まると思いますが、事前に準備を進めている『朝陽時報』の内容をお知らせいたします。今回の発行は同窓会のバックアップもあり、責任を感じております。回顧趣味ばかりでなく、特に現役の生徒諸君に読んで欲しいと思っています。高校新聞も捨てたもんじゃない!と思ってもらえれば…。 コンテンツ(案)は以下の通りです。明日、原稿依頼が舞い込む級友の方もいるかと存じます。その時はご協力下さい。 サイズ A3版 1色 8ページ 部数=生徒+当日配付2,000部+α 発行日=平成16年12月 お別れ会当日 コンセプト OBの回顧趣味に陥らない 「高校新聞」は現役生の読むものである! 1、2面  校長先生ご挨拶、 生徒会長あいさつ、 同窓会長あいさつ、 PTA会長?   現校舎の写真+新校舎のデッサンと概要 2、3面   座談会 =校舎の思い出+学生気質の変化を先生方に(現役+退職教諭) 4、5面  インタビュー:塩崎恭久氏?   OBからの寄稿→22回生以降に限る できるだけ幅広く各期から(幹事の いる期は全期) 1人400字〜600字+顔写真   例、坂本龍一氏、塩崎恭久氏、絲山(西平)秋子さん(文学界新人賞)…   個別テーマ=同窓会館、体育館、部室、バラ会、プール,親子で現校舎に 学ぶ 6、7面  (高校新聞らしく)   現役新宿生たちへのアンケート(意識調査)集計と分析   例)部活、アルバイト、恋愛、サボリ、進学、好きな映画・本・テレビ、日本の将来、自分の夢… 8面 お別れ会のスケジュール・催事紹介等     実行委員長一言 4から7面の下段に昭和44年〜平成16年の社会の動きと新宿高校の変遷 ************************************************************************** バックナンバーをご覧になられたい方は、 http://www.chouyou25.jp/shukan-shinjuku/ より、見ることができます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ では、また来週! 感想などは、 kanji@chouyou25.jp 迄お送り下さい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◎◎◎◎◎ 「週刊新宿」(不定期刊) ◎◎◎◎◎ 発行元:朝陽同窓会新25回同期会 ◎◎◎◎◎ 発行人:25回代表幹事 渡辺康隆 ◎◎◎◎◎ 編集長:斎藤 成  ◎◎◎◎◎ 編集:斎藤 成、渡辺 康隆 ◎◎◎◎◎ 編集技術:土橋 英三 ◎◎◎◎◎ Website:http://www.chouyou25.jp/ ◎◎◎◎◎ お問い合わせ:henshu@chouyou25.jp ◎◎◎◎◎ (C)2003 Chouyou25 All Rights Reserved 無断転載禁止 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━